おしえて!イワッチ!!

第2話「設計事務所のメリット」

第2話の解説

遠い昔、日本の家づくりは大工さんが設計と施工を行ってきました。しかし現代では人々の生活スタイルが変化し、家づくりのニーズも多様化してきました。
そこで設計と施工を分け、お互い専門家同士が技術を極めることで、よりクォリティーの高い建物を造るようになってきました。私達、設計事務所は「誰のための家づくりか」を原点に考えています。住まい手さえ気づかない本質を追求し、本当に必要な物は何か?不必要なものは何か?を一緒に検討します。
そのようにして出来あがった設計図をもとに施工業者を選びますが、数社の施行業者から見積もりを採ることにより必要最小限のコストで造ることができます。もちろん施行中も現場に足を運び、設計図通りに施工が進んでいるかを細かくチェックしますので心配は要りません。
最近は土地売買から、設計、施工まで全てを一括して請け負う業者も多くなってきています。しかし、一見合理的とも思えるこのスタイルは、何かのきっかけでお互いの信頼関係が崩れてしまったときには、大切な家づくりが台無しになる危険性があり、更には大金をかけて造った家なのに、住みたくないと思うような事例さえ耳にします。
設計事務所を通しての家づくりは「お客様と設計事務所の契約」と「お客様と施工業者の契約」で成り立っています。
「お客様と設計事務所の契約」は具体的には「建築設計及び監理業務委託契約」の締結です。設計事務所はこの契約により、建築工事実施のために必要な図面及び仕様書、いわゆる「設計図書」の作成と、施工業者の工事を設計図書と照合し、それが設計図書のとおりに実施されているかを確認する「工事監理業務」を行うことになります。また「お客様と施工業者の契約」は具体的に「工事請負契約」の締結です。設計事務所は工事請負契約の書面上でも「監理技師」として署名・捺印しその責任を明確にしています。これが「お客様」「設計事務所」「施工業者」の三者の契約関係となるのです。
これは、お客様にとって大きなメリットと言えるでしょう。設計事務所は最初の設計段階からお客様の立場で考え、判断して「お客様のための家づくり」を進めてゆきますので、お客様にとって十分満足のいく家づくりをお手伝いできると確信しています。